窓とドアの台風対策ガイド
こんにちは(^^)窓ドア倶楽部です。
9月は台風の時期になります。本日も台風15号でかなりの大雨です。
近年、台風による住宅被害が深刻化しており、特に窓やドアからの浸水や破損が多発しています。適切な台風対策を講じることで、被害を大幅に軽減できるのが実情です。窓ドア俱楽部(住まいあんしん俱楽部)では、これまで多くの台風被害現場を見てきた経験から、効果的で実践的な対策方法をお伝えします。
台風による窓・ドアの被害は事前対策で防げる
台風被害の実態と対策の重要性
台風による住宅被害の約70%は、窓ガラスの破損やドアからの浸水が原因となっています。気象庁のデータによると、近年の台風は従来より強力化しており、最大風速40メートルを超える台風も珍しくありません。
窓ガラスが割れる主な原因は以下の通りです。飛来物の衝突による直接的な破損が最も多く、次いで風圧による変形、経年劣化したサッシの歪みによる破損が続きます。特に築20年以上の住宅では、サッシの劣化により破損リスクが高まる傾向にあります。
一方、ドアの被害では、玄関ドアや勝手口からの雨水浸入が深刻な問題となっています。台風時の横殴りの雨は、通常では考えられない方向から建物に当たるため、ドア周辺のシーリング材の劣化箇所から容易に浸水します。
対策を怠った場合のリスクと修繕費用
台風対策を怠った場合の修繕費用は、被害の程度により大きく異なります。窓ガラス1枚の交換なら大した事ないですが、サッシごと交換が必要な場合はかなり跳ね上がります。
さらに深刻なのは、二次被害による損失です。窓ガラスが割れて室内に雨水が浸入すると、フローリングや壁紙の張り替えが必要な場合もあり、被害総額が100万円を超えるケースも珍しくありません。ドアからの浸水による床下浸水では、シロアリ発生のリスクも高まり、長期的な住宅の耐久性にも影響を与えます。
このような被害を防ぐため、予防的な台風対策への投資が重要になります。適切な対策を講じることで、修繕費用の10分の1以下のコストで住まいを守ることが可能です。
窓の台風対策|効果的な方法と選び方
飛散防止フィルムの貼り方と効果
飛散防止フィルムは、最も手軽で効果的な台風対策の一つです。ガラスが割れても破片の飛散を防ぎ、怪我や二次被害を大幅に軽減できます。
フィルムの選び方では、厚さ50ミクロン以上の製品を選ぶことが重要です。薄手のフィルムでは十分な効果が期待できません。また、透明度の高い製品を選ぶことで、日常生活における採光性を損なわずに安全性を確保できます。
正しい貼り方のポイントとして、まず窓ガラスを徹底的に清掃し、油分や汚れを完全に除去します。フィルムは中央から外側に向かって空気を抜きながら貼り付け、端部は必ずサッシにかかるまで貼り込みます。この作業により、ガラスが割れた際の破片の飛散を最小限に抑えることができます。
市販品では1平方メートルあたり2000円から4000円程度で入手可能で、DIYでの施工も可能です。ただし、大きな窓や高所の窓については、専門業者への依頼を検討することをお勧めします。
雨戸・シャッターの設置と活用法
雨戸やシャッターは、台風対策として最も確実性の高い方法です。飛来物による直接的な衝撃からガラスを完全に守ることができ、防犯効果も期待できます。
雨戸選択のポイントでは、材質と操作性を重視します。アルミ製は軽量で操作しやすく、耐久性も優秀です。スチール製はより強固ですが重量があるため、高齢者世帯では操作に支障をきたす場合があります。
台風接近時の活用法として、気象情報で暴風警報が発表されたタイミングで雨戸を閉めることが重要です。風が強くなってからの操作は危険を伴うため、早めの対応を心がけましょう。

段ボールやガムテープを使った応急対策
緊急時や予算の都合で本格的な対策が困難な場合、段ボールとガムテープを使った応急対策も一定の効果があります。
段ボールは窓ガラスより一回り大きくカットし、ガムテープで×字に貼り付けた後、段ボールを窓全体に固定します。この方法により、ガラスの飛散を防ぐとともに、小さな飛来物による破損リスクを軽減できます。
ただし、この方法はあくまで応急的な対策であることを理解しておく必要があります。大型の飛来物や強風による長時間の風圧には耐えられない可能性があります。また、粘着テープがガラスに跡を残す場合があるため、台風通過後は速やかに除去することが大切です。
材料費は非常に安価で、準備も簡単です。台風の多い地域では、台風シーズン前に必要な分量を準備しておくことをお勧めします。
ドアの台風対策|玄関と勝手口の守り方
ドア周辺の補強ポイント
玄関ドアの台風対策では、ドア本体だけでなく周辺部分の補強が重要になります。特に注意すべきは、ドア枠とのすき間、郵便受け周辺、ドア下部の水切り部分です。
ドア枠周辺では、シーリング材の劣化が最大の弱点となります。ひび割れや剥がれが見つかった場合は、台風シーズン前に補修を行います。市販のシーリング材を使用したDIY補修も可能で、材料費は1000円程度です。
郵便受けからの浸水対策も見落としがちなポイントです。郵便受けの内側に防水シートを貼る、台風時には内側から新聞紙で目張りするなどの対策が効果的です。
ドア下部の水切り部分では、落ち葉やゴミが詰まっていると排水機能が低下し、浸水リスクが高まります。定期的な清掃とともに、台風前には特に念入りな点検を行いましょう。
水害対策としての止水板設置
近年注目されている対策として、止水板の設置があります。台風による豪雨で道路が冠水した際、ドアからの浸水を防ぐ効果的な手段です。
家庭用の止水板は、簡易設置タイプで数万円程度で入手可能です。アルミ製の軽量タイプから、本格的な樹脂製まで選択肢は豊富にあります。
設置時のポイントとして、ドア前面だけでなく側面からの浸水も考慮する必要があります。L字型に設置することで、より確実な止水効果が期待できます。また、設置作業は台風接近前の余裕のあるタイミングで行うことが重要です。
勝手口についても同様の対策が必要ですが、日常的な出入りを考慮して、着脱式の製品を選ぶことをお勧めします。
風圧に耐えるための事前点検
ドアの風圧対策では、蝶番やドアクローザーの点検が欠かせません。経年劣化により、これらの部品が台風の強風に耐えられなくなる場合があります。
蝶番の点検では、ガタつきや異音がないか確認します。問題が見つかった場合は、業者による調整や交換を検討しましょう。
ドアクローザーの調整も重要なポイントです。閉まる速度が遅すぎると、強風時にドアが煽られて破損の原因となります。適切な調整により、台風時の安全性を向上させることができます。
網戸についても、台風接近時には外しておくことが賢明です。風で煽られた網戸がドア本体や周辺設備を破損させる可能性があります。

DIYと業者依頼の判断基準
DIY施工が適している作業は、飛散防止フィルム貼り、シーリング材による補修、段ボールによる応急対策などです。これらは特別な技術や工具を必要とせず、一般の方でも安全に施工できます。
一方、業者依頼が推奨される作業は、雨戸やシャッターの設置、高所での作業、電動式設備の設置などです。安全性と施工品質を考慮すると、専門業者への依頼が賢明です。
業者選択のポイントでは、台風対策の実績があり、アフターサービスが充実している会社を選ぶことが重要です。また、見積もりは複数社から取得し、工事内容と価格の妥当性を比較検討しましょう。
施工時期についても考慮が必要です。台風シーズン直前は業者が繁忙期を迎えるため、春頃からの準備開始をお勧めします。
コストパフォーマンスの高い対策方法
最もコストパフォーマンスが高い対策は、飛散防止フィルムの施工です。比較的安価でありながら、ガラス破損時の被害を大幅に軽減できます。
次に効果的なのは、シーリング材による補修です。材料費は安価ですが、浸水防止効果は非常に高く、定期的なメンテナンスにより長期間の効果が期待できます。
雨戸やシャッターは初期投資が大きいものの、長期的な視点では非常に経済的です。防犯効果や断熱効果も期待でき、住宅の資産価値向上にも寄与します。
重要なのは、段階的な対策実施です。毎年少しずつ対策を充実させていくことで、無理のない予算で確実な防災対策が実現できます。
台風前後のチェックリストと緊急時対応
台風接近前の準備項目
台風接近3日前には、気象情報の確認と対策グッズの準備を開始します。飛散防止フィルムや段ボールなどの材料確認、雨戸の動作点検を行います。
台風接近1日前には、実際の対策作業を完了させます。飛散防止フィルムの貼り付け、雨戸の閉鎖、止水板の設置などです。また、庭の物干し竿や植木鉢など、飛散の可能性がある物品の固定や屋内避難も重要です。
当日の準備では、懐中電灯や携帯ラジオ、非常食の準備とともに、停電に備えた対策を行います。冷蔵庫の設定を最低温度にする、携帯電話の充電を満タンにするなどの準備も欠かせません。
これらの準備作業は、家族全員で役割分担して行うことが効率的です。事前にチェックリストを作成し、漏れのないよう確認しながら進めましょう。

台風通過後の点検ポイント
台風通過直後は、まず外部の安全確認から始めます。電線の断線や看板の落下など、二次被害の危険性がないか慎重に確認します。
窓とドアの点検では、目に見える破損の確認を最優先に行います。ガラスにヒビが入っていないか、サッシに変形がないか、ドア周辺から浸水の痕跡がないかを詳細に確認します。
雨漏りの確認も重要なポイントです。天井や壁に水染みがないか、床に水たまりがないかを確認し、発見した場合は写真撮影を行います。これは後の保険申請で重要な証拠となります。
見た目に問題がない場合でも、数日間の経過観察が必要です。台風による住宅への影響は、時間差で現れる場合があります。
被害発見時の対処法と保険申請
被害を発見した場合は、まず安全確保を最優先に行動します。ガラスが割れている場合は、破片による怪我を防ぐため、周辺の立ち入りを制限します。
応急処置では、二次被害の防止に重点を置きます。ブルーシートによる雨水の浸入防止、割れたガラスの安全な除去などを行います。ただし、無理な作業は避け、危険な場合は専門業者に依頼します。
保険申請の手続きでは、被害状況の詳細な記録が重要になります。複数の角度から写真撮影を行い、被害の程度を客観的に記録します。また、台風の日時と被害発生の因果関係を明確にするため、気象データの保存も有効です。
保険会社への連絡は可能な限り早期に行い、必要書類の準備を開始します。修理業者の見積書も保険申請に必要となるため、信頼できる業者への依頼を検討しましょう。
まとめ|計画的な台風対策で住まいを守る
台風による窓とドアの被害は、適切な事前対策により大幅に軽減することが可能です。窓ドア俱楽部(住まいあんしん俱楽部)がお伝えした対策方法を参考に、ご自宅の状況に合わせた計画的な防災対策を実施してください。
最も重要なポイントは、台風シーズンを迎える前の早期準備です。飛散防止フィルムの貼り付けから本格的なシャッター設置まで、予算と優先順位に応じた段階的な対策実施により、確実に住まいを守ることができます。
また、対策実施後も定期的なメンテナンスと点検を継続し、常に万全の状態を保つことが大切です。台風対策は一度行えば終わりではなく、継続的な取り組みが必要な防災活動であることを理解し、家族の安全と大切な住まいを守っていきましょう。
専門的な対策や大規模な工事については、経験豊富な専門業者への相談をお勧めします。窓ドア俱楽部では、お客様の住宅状況に応じた最適な台風対策プランをご提案いたします。